インバル=都響 マーラー交響曲No.9

自分は、オーディオファイルです。と同時に当然のことながら音楽ファンです。
ただ、音楽といっても主に聴くのはクラシックです。世界の音楽もたまに聴きます。Yamazaru農園のホームページ立ち上げに伴い、趣味の世界もご紹介させて頂きたく思っております。

興味のある方は、覗いてみて頂けると非常に嬉しいです。
趣味なので、どなたとも利害関係はありませんので、気軽に書きたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

まずご紹介したいのは、日本のオーケストラです。多くの方は、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を始めとする海外の名門のオーケストラがいいと思われるでしょう。

確かにそれらのオーケストラは、一流で華やかでしょう。一方日本のオーケストラは、地味で知名度も低いかと思います。

しかし、先日2014/3/16 横浜みなとみらい大ホールにて演奏された
エリアフ・インバル指揮 東京都交響楽団のマーラー交響曲第9番を聴き、この楽団の素晴らしさを体験致しました。

そのときのパンフレットが以下の写真です。

グスタフ・マーラーの交響曲第9番は、完成したマーラーの交響曲では、最後の曲です。まさに、マーラーの辞世の曲なのです。

ちなみに、第九を書いてまもなく亡くなったのは、ベートーヴェン、ブルックナー、そしてマーラーです。
どの第九も、人智を超えた偉大な力が働いているような気がします。それらは、いずれも人生の最期に超天才である彼らがたどり着いた境地なのでしょう。

マーラーの第九の終楽章(4楽章)は、正に魂の旋律なのでしょうか。聴く者の心を確実に捉えます。この4楽章のアダージョは、美しい彼岸の音楽であると共に、許しの極地の音楽だと感じました。マーラーは、すでにこの時、自分の生命が終焉を迎えるのを感じていたのでしょうか。。

インバルもまた、終楽章の終わりにタクト(指揮棒)を抱きしめて長い静寂を作りました。指揮者自身も感動したのでしょうか。

都響は、インバルの指揮のもと心を込めて演奏していることが、伝わりました。だからこそ、聴衆の心を掴んだのでしょう。

このような、人類の至宝ともいえるこの曲を、世界最高峰の指揮者と都響で聴くことができたことは、人生の宝物です。

また、演奏中にほとんどの聴衆は、あまりの美に酔いしれ、息をするのも怖いほどの気配を出していました。この得も言われぬ空気感は、オーディオでは出すことのできない素晴らしい体験でした。

同行した兄も言っておりました。場内一切の静寂があったことは、インバル=都響のみが成せる奇跡であったと。
ちなみにこの演奏はライブレコーディングです。2014年10月後半にCD化されました。興味のある方は是非聴いて頂きたいと思います。

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