ジャンボニンニク収穫後

2015.07.17

ジャンボニンニクも収穫を終了し、出荷と、ニンニク乾燥、ニンニクの皮むきと忙しい日々を送っていますが、つくね芋畑の草抜きや、草肥料の作成と、やることは山のようにあります。

さて、ジャンボニンニク終了後の畑は、草が茫々です。かなり茂っていますし、昨年つくね芋を植えた畑は自分の背丈に近い位草が成長しています。

先日、広島の親友Sさんから、農業の参考として、DVDが届きました。Sさんのような人と付あえて自分は、非常に幸運です。そこには、川口由一さんの自然農法がありました。

土を耕さない、肥料、農薬を用いない、草や虫を敵としないという農法です。
この農法は、かの有名なリンゴ農家、木村秋則さんと同じだと感じます。

川口さんは、こう仰っています。命は、生かしあう関係、滅ぼしあう関係で成り立っていて、稲作で非常に問題視されるウンカも、必要な存在で、ウンカがいなければ、生態系は崩れ去るということです。

これは、東洋の生命観である、陰と陽、陰陽五行の法則を捉えています。また、こうした絶妙なバランスを畑で作れば、稲も病気になることなく、農薬もいらない作物ができるということです。

ただ、この農法でなければ他は全てダメということではありません。この自然農法が絶対に良いものだと決めつけるのは、あまりに狂信的です。ひねくれて言うようですが、世の中に絶対的なものは無く、どんな物事にも、表の面(良い面)があるとすれば、かならず裏の面(悪い面)も存在するということです。

このことを理解するまで、自分は相当長い時間掛かりました。それ程、東洋の生命観とは深いものです。この自然農法も、農業の一つの手段として捉え、Yamazaru農園が、何を選択するのか、どう学ぶのかということが、非常に重要であると感じます。

Yamazaru農園では、アルギット栽培を行っています。そのアルギット栽培も絶対視することなく、常に自然を学ぼうと感じています。生意気を言いましたが、今のところ、アルギット栽培法と赤峰勝人さんの言われる循環農法を組み合わせた農法をやってみようと思います。

赤峰勝人さんは、草と有機物を混ぜ、発酵させ、堆肥とし、作物を摂った分は、肥料として畑に返してやるという考えの農法です。これに海のミネラル(アルギット)を加え、畑の土から雨として流れ出たミネラル分を補うという考え方を加えて、独自の農法へとトライしていくつもりです。

先日、草の堆肥へ初めて挑戦致しました。まだまだ、時間は掛かりますが、自分の目指すものになるよう学びたいと思います。さて、草と米ぬか、油かすの発酵肥料も、この先どういう姿を見せてくれるのか興味津々です。

ずっと被せていたシートをはがすと、湿った草が目立ち、白いカビが沢山生えています。菌類達も、活動が活発になった証拠です。

ミニユンボで攪拌です。夏の暑さにも関わらず、写真では確認できませんが、湯気が立ち込めます。匂いは強く、攪拌している作業者は、チヌの撒きエサのような匂いだと言っていました。

草と米ぬか、油かすの発酵の匂いは、前回作成した時の匂いとは明らかに違います。でも、腐ってはいないことが確認でき、嬉しい限りです。
腐敗発酵しない方法が修得できそうです。実に幸運です。ですが、9月までには、発酵を終了してほしいと願うところです。

上の写真は、昨年つくね芋を植えていた場所です。半分は草茫々です。半分は、紫アスパラガスを栽培する為に畝を立てました。ちなみに、草は、もっと茂らせてから刈り、干してマルチとして使ったり、発酵させて肥料にしたりと、有り難い存在です。最近は、茂った草を見ると、肥料だと感じられます。

以前は、草が憎い存在でしたが、見方が変わりました。農業をやってると本当に面白いです。

上の写真は、キクイモです。キクイモは、人間の体には非常に有効で健康に役立ちますが、外来種で、繁殖が非常に強いです。今年は、植えるつもりがあまりなかったのですが、こぼれ種が土中に無数存在しているようで、物凄い数生えています。ちなみに、肥料は灰しかあげていません。

このキクイモは、少しでも他の土地へ撒くと、物凄い繁殖力で周りに拡がります。その点では、危険なイモでもあります。キクイモにも、やはり良い面だけでなく、悪い面が存在しております。改めて、陰と陽の思想が思い浮かびます。

上の写真は、ジャンボニンニクを収穫した後の現在の畑の状態です。草が茫々です。自然農法をちょっとやってみようかー、なんて頭をよぎります。

つくね芋は、今年は、芽の出ていないものが多く、また、キジの食害があったりで、数が少ないです。でも、追肥は、しっかり与えます。追肥は勿論のことオリジナル肥料です。今年はどんな芋ができるかですね。無農薬で最後まで作りたいと感じています。ただ、農業は収穫する最後の最後まで油断はできません。